映画『アンダー・ユア・ベッド』は、孤独な男がたった一度だけ名前を呼んでくれた女性を監視する盲目的な愛が描かれています。
- 好きな人の近くにいたい
- 人に名前を憶えてもらえない
- 過去の記憶を美化してしまう
映画『アンダー・ユア・ベッド』概要
あらすじ
だれからも名前すらろくに憶えてもらえないまま30年間生きてきた三井直人(高良健吾)は、ある雨の日のエレベーターで佐々木千尋(西川可奈子)のことをふいに思い出す。

11年前、大学の講義中に「三井くん」と名前を呼んでくれた千尋を思い切って喫茶店へと誘い、一緒にマンデリンのコーヒーを飲みながらグッピーの話をした幸せな記憶。
三井はもう一度名前を呼ばれたい一心で千尋の現在の自宅を探し出し、近所に観賞魚店をオープンさせる。それからは盗聴や盗撮で千尋の生活を毎日監視していた。

ところが千尋に11年前のような輝かしい面影はなく、夫・健太郎(安部賢一)から日常的にDVを受けていることを知ってしまう。

キャスト
三井直人(高良健吾)
親からもクラスメイトからも忘れられる。
佐々木千尋(西川可奈子)
三井のことを名前で呼んでくれた同期生。
浜崎健太郎(安部賢一)
千尋の夫でDVが激しい。
作品情報
『アンダー・ユア・ベッド』(2019年)
出演:高良健吾, 西川可奈子, 安部賢一
監督:安里麻里 原作者:大石圭
映画『アンダー・ユア・ベッド』感想

見どころ3選
- 高良健吾のおむつ姿
- 無力を痛感するベッド下
- 残酷で儚い過去の甘い記憶
『アンダー・ユア・ベッド』(あなたのベッドの下)というタイトルの通り、ベッドの下に男が潜んでいます。そして、そこから他人の生活を覗き見るという変質者っぷり。

「怖い」とか「キモい」とか「でも高良健吾ならOK」とか、そういった感情はいったん置いてちょっと考えてみてください。
実際にベッドの下に潜むとなった場合、最大の問題はトイレではないでしょうか。
しかしながら高良健吾演じる三井はその問題をおむつを履くことで解決。住居侵入への本気度がうかがえます。

以上のことから盗聴・盗撮・住居侵入などのいわゆるストーカー行為がエスカレートしていく系の純愛ものかと思っていたのですが、いい意味で予想を裏切られました。
ベッドの下で痛感するのは、虫けらのように無力な自分に対しての憤り。目の前で起きているDVを止めることができずに苦しみます。

一方、夫に怯える妻・千尋を演じる西川可奈子は激しいDVシーンをヘアヌードで熱演。全身傷だらけで、足舐めやフェラチオを強要されるなどの性的暴力も多めです。※R18版

ベッドの下に潜むことしかできない無力な男と夫からのDVに耐えることしかできない無力な女が、少しずつ交錯していく姿が見事。
それぞれの気持ちが語られるパートは小説を読んでいるかのような感覚に陥ります。

また、記憶という形のないものが美しく残酷で、その儚さに涙が溢れました。人間の根底にある欲望を目力だけで表現する高良健吾のラストシーンはしびれます。
©2019映画「アンダー・ユア・ベッド」製作委員会
映画『アンダー・ユア・ベッド』視聴方法
動画配信サービス各社配信情報
本ページの情報は2020年12月時点のものです。
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