映画『止められるか、俺たちを』は、70年代前後を舞台に実在する女性助監督が映画プロダクションで奔走する姿が描かれています。
- 映画人の熱量を感じたい
- 豪華な俳優陣の共演が見たい
- 実在する人物の物語が知りたい
映画『止められるか、俺たちを』概要
あらすじ
1969年の春、助監督志望の吉積めぐみ(門脇麦)は友人の秋山道男(タモト清嵐)を介して、若松プロダクションに入門する。
低予算ながら若者を熱狂させる映画を次々と作り出していた若松プロダクションは、ピンク映画の旗手・若松孝二(井浦新)を中心に新進気鋭の若者たちが集まっていた。

めぐみは助監督として若松や仲間たちから刺激を受けながら映画作りに奔走する。しかしながら、映画で表現したいものを見つけられないまま不安に駆られていく。
キャスト
吉積めぐみ(門脇麦)
助監督志望で友人を介して若松プロに入る。
若松孝二(井浦新)
元ヤクザで前科持ちの破天荒な映画監督。
足立正生(山本浩司)
脚本家で監督。めぐみが思いを寄せている。
秋山道男 / オバケ(タモト清嵐)
めぐみの友人で作詞や芸術のセンスがある。
小水一男 / ガイラ(毎熊克哉)
若松・足立の助監督として経験を積む。
荒井晴彦(藤原季節)
雑誌の編集者で映画を酷評している。
篠原美枝子(中澤梓佐)
荒井の恋人でめぐみと同居している。
作品情報
『止められるか、俺たちを』(2018年)
出演:門脇麦, 井浦新, 山本浩司
監督:白石和彌 脚本:井上淳一
映画『止められるか、俺たちを』感想

見どころ3選
- 若松作品出演俳優の豪華共演
- 実在する映画人たちの青春
- ひとりの女性が抱える迷い
2012年に他界した映画監督・若松孝二が設立した若松プロダクションが舞台のため、ゆかりのある俳優を中心に出演者がとんでもなく豪華です。下記、出演者の一部。
門脇麦(吉積めぐみ)、井浦新(若松孝二)、毎熊克哉(小水一男)、藤原季節(荒井晴彦)、満島真之介(ミキサー助手)、渋川清彦(松田政男)、高良健吾(吉澤健)、井端珠里(横山リエ)、奥田瑛二(葛井欣士郎)、寺島しのぶ(前田孝子)、吉澤健(カプリコンのマスター)など
↑高良健吾が若き日の吉澤健を演じていますが、その吉澤健も別役で出演しています。

中でも、藤原季節演じる荒井晴彦(脚本家・映画監督)の登場シーンは印象的でした。
実在する人物なので「この人がのちにあの作品を!?」と思うと、それだけで胸熱。

荒井晴彦といえば『海を感じる時』『さよなら歌舞伎町』(2014年)の脚本や『火口のふたり』(2019年)などの監督・脚本を務めています。※ほかにもたくさん
激しい濡れ場が見どころの『火口のふたり』は2020年2月に発表された第93回「キネマ旬報ベスト・テン」の日本映画ベスト・テンで第1位を受賞。さらに日本映画監督賞は本作の監督・白石和彌が受賞しています。
白石和彌監督も若松プロダクション出身のため、本作はまさに若松プロの若松プロによる若松プロのための映画。

しかしながら、映画人を詳しく知らなくても大丈夫。物語は、ひとりの女性助監督の葛藤や奔走する姿が描かれています。

「監督になりたいけど撮りたいものがわからない」と葛藤し、思いを寄せる人からは「女を捨てている」と指摘され、女であるがゆえに直面する問題にぶち当たる。
門脇麦演じる吉積めぐみの迷っている姿は等身大で親近感が湧きました。だれもが常日頃から大志を抱いているわけではありません。

また、ピンク映画の撮影シーンは肌の露出が多く(そりゃそうだ)、和田光沙や中澤梓佐が乳首出しヌードで熱演しています。
個人的な注目ポイントとしては、圧倒的にシリアスな役柄が多い毎熊克哉がダジャレを飛ばしまくっているところ。

映画に情熱をかける大人たちの青春物語ではあるのですが、夢を諦めて去っていく者も多く、キラキラした部分だけではないです。
特に、めぐみのラストは心が痛みました。エンドロールでは本人の写真も出てくるので最後までお見逃しなく。
©2018若松プロダクション
映画『止められるか、俺たちを』視聴方法
動画配信サービス各社配信情報
本ページの情報は2020年2月時点のものです。
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配信状況 | サービス名 |
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