第71回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを獲得したことで話題を集めた映画『万引き家族』は、さまざまな社会問題が凝縮して描かれています。
- 名演技に震えたい
- 家族の絆を知りたい
- 社会派の作品が見たい
映画『万引き家族』概要
あらすじ
日雇いの工事現場で働く治(リリー・フランキー)とクリーニング店で働く信代(安藤サクラ)、JK見学店で働く信代の妹・亜紀(松岡茉優)と小学校に通っていない息子・祥太(城桧吏)、そして家の持ち主・初枝(樹木希林)。

貧しくても、仲良く暮らす家族がいた。
ある日の夜、治は団地の廊下でひとり震える幼児(佐々木みゆ)を見つける。虐待の疑いがあったため、柴田家の6人目の家族として迎えた。

しかしある事件をきっかけに、この家族の正体が明らかになる。

キャスト
柴田治(リリー・フランキー)
日雇いで働き、たまに万引きをする。
柴田信代(安藤サクラ)
クリーニング店で働いている治の妻。
柴田亜紀(松岡茉優)
JK見学店で働いている信代の妹。
柴田祥太(城桧吏)
小学校に通っていない息子。
柴田初枝(樹木希林)
年金受給者で家の持ち主。
ゆり/りん/北条じゅり(佐々木みゆ)
治が連れて帰ってきた幼児。
作品情報
『万引き家族』(2018年)
出演:リリー・フランキー, 安藤サクラ
監督 / 脚本:是枝裕和
映画『万引き家族』感想

見どころ3選
- 社会問題が凝縮
- 安藤サクラの涙
- 是枝監督の演出方法
本作は貧困、年金不正受給、孤独死、DV・虐待など、さまざまな社会問題が凝縮されています。
中でも印象的だったのが食事のシーン。カップ麺中心の食生活から、貧困の深刻さがうかがえます。

長い目で見たら、食材をまとめ買いして毎日自炊をしたほうがバランスもコスパもいいでしょう。しかしながら、その場しのぎの日銭ではそれが難しい。
そのため、安価で手っ取り早く腹が膨れる炭水化物を選びがち。アルコールが多いのは追い込まれた精神状態を保つためかと。
明日の収入も不確かな状態で未来を見据えることなんて、無理な話。そんなことを推測してしまいました。

治と信代については虐待されていた幼児を保護していますが、子どもを学校に通わせないことで結果的に「学」を奪っています。
さまざまな負の連鎖に、虚しさと諦めのような感情が湧いてしまいました。

また、安藤サクラ演じる信代が尋問中に見せる涙は鳥肌もの。指で何度も涙を拭う姿に私もつられて号泣(というか嗚咽)しました。
驚いたのが、安藤サクラはこのシーンでどんな尋問をされるのか事前に知らされていなかったそうです。そのため、なにを聞かれるのか本当に不安だったのでしょう。
これはこのシーンに限らず、是枝監督独特の演出方法とのこと。子役たちには『万引き家族』という映画タイトルすら伝えていなかったらしいです。

池松壮亮、山田裕貴、高良健吾など、しっかりとイケメンで脇をかためているところも見どころ。加えて、森口瑶子と池脇千鶴の存在感もさすが。
本作『万引き家族』は、気力も体力も持っていかれるヘビーな内容ですが、価値の高い作品だと思います。

©2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro.
映画『万引き家族』視聴方法
動画配信サービス各社配信情報
本ページの情報は2020年3月時点のものです。
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配信状況 | サービス名 |
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