映画『愛がなんだ』は、好きな人と恋人になれない不毛な関係が描かれています。
- 好きな人を最優先してしまう
- 呼び出されたら夜中でも行く
- 不毛な恋愛をしてしまいがち
映画『愛がなんだ』概要
あらすじ
あまり親しくない友人の結婚パーティーに参加していたテルコ(岸井ゆきの)は、同じ境遇のマモル(成田凌)と出会い恋に落ちる。
毎日マモルからの連絡を待ち続け、着信には秒速で対応。呼び出されたら夜中でも駆けつける日々を送っていた。
友人・葉子(深川麻衣)の助言も聞き流し、仕事もクビになるほど依存するテルコ。しかしマモルは、テルコのことが好きではない。

キャスト
テルコ(岸井ゆきの)
マモルからの連絡を24時間待っている。
マモル(成田凌)
自分に自信がなく、テルコを振り回す。
葉子(深川麻衣)
テルコの友人でマモルに対して否定的。
ナカハラ(若葉竜也)
カメラマン志望で葉子のことが大好き。
すみれ(江口のりこ)
マモルの飲み友だちで美術学校の受付。
作品情報
『愛がなんだ』(2018年)
出演:岸井ゆきの, 成田凌, 深川麻衣
監督:今泉力哉 原作者:角田光代
映画『愛がなんだ』感想

見どころ3選
- 恋愛体質女子あるある
- 好きな人に対する執着心
- 肉体関係だけの不毛な恋
恋愛映画を観たあとは「私もこんな恋がしたい(うっとり)」と、余韻に浸るのが相場であろう。ところが本作はその逆。
不毛な恋愛をしてきたすべての人を殺しにかかってます。私は冒頭で爆死しました。

彼からの連絡を24時間待ち続け、呼び出されたら夜中でも駆けつけてしまう岸井ゆきの演じるテルコの姿には共感しかありません。恋愛をしているときの自分そのものです。
友だちよりも彼を優先するのは当たり前。彼の部屋を奥さん気取りで掃除したり、なんなら調理器具まで買い揃えてしまうほど。
劇中では描かれていませんが、こういうタイプは彼のSNSにも張り付いてストーカーしてますからね(だって私がそうだった)。

好きな人への執着心に共感しすぎて心がえぐられます。「もう私は絶対に恋愛してないけない」と、強く心に誓いました。
そして「過去の恋愛をすべて記憶から抹消したい」という切実な願いだけが残ります。

また、主人公のテルコを取り巻く登場人物たちの片思いもそれぞれうまくいきません。
そこにキュンキュンする要素はなく、肉体関係以上に進めない不毛な関係性に圧倒的な現実味を感じました。
人に見られたくない部分が容赦なく描かれているため、不毛な恋愛をしてきた人にとってとにかく殺傷能力がハンパないです。繰り返しますが私は冒頭のシーンで爆死しました。

しかしながらそういう不毛な部分を全否定されることはなく、折り合いをつけながら進んでいく登場人物たちの姿に励まされます。
同じ原作者・角田光代の『月と雷』も、人間関係がうまく築けない大人たちがいろんな生き方を肯定してくれる作品なのでおすすめ。


『愛がなんだ』は公開後に口コミで評判が広がり、拡大ロングランで異例の大ヒットとなったそう。それだけ痛くて不毛な恋愛をしてきた人が多いと思うと少し安心できますね。
ちなみに、2020年1月24日から今泉力哉監督の最新作『his』も劇場公開中。『his』は私の2020年ベスト映画有力候補です。

©2019映画「愛がなんだ」製作委員会
映画『愛がなんだ』視聴方法
動画配信サービス各社配信情報
本ページの情報は2021年3月時点のものです。
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